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SYN cookies : ウィキペディア日本語版 | SYN cookies SYN cookies (スィン・クッキーズ) とは、TCP SYN flood攻撃を防ぐために開発された手法のひとつ。1996年、ダニエル・J・バーンスタインらにより考案された。 == 原理 ==
SYN flood 攻撃の問題点は、TCP 接続が開始する前からサーバがクライアントの SYN パケットによって記憶領域を消費してしまう点にあった。通常この記憶領域には、クライアント側のIPアドレスとポート番号、接続に使うシーケンス番号、およびクライアントが指定してきた TCP接続に関する様々な設定 (TCPウィンドウの大きさなど) が格納される。いっぽう、サーバは SYN パケットを受けとった後、クライアントに対して SYN ACK パケットを返す。ここにはその TCP 接続に関連づけられたTCPシーケンス番号が含まれている。TCPシーケンス番号はこれ以降の TCP通信の中で、クライアントおよびサーバが共通して使用する。そのためクライアントはサーバが返した SYN ACK パケットにあるシーケンス番号を ACK パケットの中に含めてくるはずである。この性質を利用して、もしサーバが本来メモリ上に記憶するべき情報を返りの SYN ACK パケットの中のシーケンス番号の中に埋めこむことができれば、サーバ側は SYN を受けとった直後に記憶領域を消費する必要はなくなり、ACK パケットが来てからはじめて TCP 接続用の領域を割り当てればよくなる。大量の SYN flood を行うほとんどの攻撃元ホストは IP アドレスを偽装しているため、このシーケンス番号を受けとることはできず、したがってサーバに正しい ACK パケットを送ることができない。その結果、サーバは正当なホストからの接続要求のみに対応 (メモリ割り当て) することができる。このアイデアを進めたものが SYN cookies である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「SYN cookies」の詳細全文を読む
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